品質管理・山岸さん、婚活に挑む ~第6話~
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これは、42歳男性・医薬品メーカーの品質管理に勤める山岸さん(仮名)が、
結婚相談所で経験した“静かな婚活記録”です。
真面目で優しく、年収も安定している。
それでも、人は“環境”と“習慣”で、婚活の壁にぶつかることがあります。
この物語は、誰かを責めるためではなく、婚活のリアルな「気づき」を描いたものです。
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第6話:少しだけ、話し方が変わった日
6月に入り、山岸さんは次のお見合いを迎えました。
一人目のお見合い相手
一人目のお相手は、6歳年下の36歳女性。
仕事を続けながら、将来の結婚を考えている方でした。
彼女の条件は、今の仕事場に通えるのと年収面。
山岸さんはどちらの条件もクリアしておりました。
そして山岸さんも、これまでと少しだけ違う姿勢で
お見合いに臨みました。
自分の価値観を一方的に話すのではなく、
まずは相手の話を聞くこと。
「隠す」わけではないけれど、
最初から母の話を前面に出さない。
その点だけは、事前にお伝えしていました。
二人目のお見合い相手
二人目のお見合い相手は、35歳の事務職の女性。
職場環境が良く、結婚後も可能であれば仕事を続けたい、
ただしそれは「希望」であって絶対条件ではない。
重視しているのは、
年齢・年収、そして穏やかで優しい人。
山岸、条件ならイケるぞ!!
6月のお見合い、2件成立
結果は――
どちらも、仮交際成立。
山岸さんにとって、素直に嬉しい結果となりました。
ただし、今回は自分の考えをほとんど話さず、お相手の話を聞くスタンス。
家事育児については、
・一緒にやっていきたい
結婚後の住まいについては、
・お互いの職場もあると思うので二人で考えて行きたい。
その程度に留め、
あとは女性の話を聞く姿勢を大切にしました。
山岸さんは正直で、少し理屈っぽい。
そして、母親の話しになると止まらない。
余計なことは話さない。
これが今のベスト。。。
5月のお見合い後の面談で、
気持ちが完全に切り替わったわけではありません。
ただこの短期間では、
まず “聞くことに徹する”。
それが、今できる精一杯でした。
もともと山岸さんは聞き上手です。
穏やかにうなずき、相手の話を受け止める。
「聞いているだけなら好感を持たれる」
その強みが、今回はしっかりと活きました。
デートへの不安
とはいえ、仮交際はゴールではありません。
次に待っているのは「デート」です。
「デートは、正直…あまり経験がありません」
「40代男性が何をしたらいいのか、正解が分からなくて」
恋愛経験が少ない。
自分から提案するのも苦手。
その不安は、決して珍しいものではありません。
初回デートについては、
相談所からいくつか候補を提案しました。
1,みなとみらいランチ(海沿い散歩)
2,横浜駅周辺(横浜ベイクォーター)
3,山下公園(中華街)
それぞれにお店を2~3店舗候補を挙げて、当日の変更にも対応できるよう、
すべて横浜近辺に絞っています。
デート当日
山岸さんは、二人とも
「みなとみらい駅待ち合わせ」を選びました。
ただし、予定通りにいかないのは常。
一人目のデートは、まさかの強風。
駅直結のクイーンズスクエアでランチ。
その後予定していた散歩は、とても外を歩ける状況ではなく、
クイーンズスクエアからランドマークタワーへ。
ただのウインドウショッピングでしたが、
それが山岸さんには新鮮で楽しかったそうです。
そして、二人目のデートの日は、イベント開催日。
クイーンズスクエア内はどこも混雑し、予定通りには行きません。
焦る山岸さんに、
彼女が「散歩しながら探しましょ」と優しく声をかけてもらえたそうです。
結果的に、
ホットドッグを買って広場で食べ、
赤レンガ倉庫まで散歩。そこでもまた出店でパクリ。
今回は食べ歩きになり、それがとても楽しかったと。
広がりはじめた視野
初回デートはひとまず無事に終了。
久しぶりに女性と出かけ、とても楽しかったと話していました。
これまでの山岸さんの世界は、
仕事と、母との生活で完結していました。
まだぎこちなく、戸惑いも多い。
それでも「自分の価値観だけで話していた頃」からは、
確実に、一歩前に進んでいました。
山岸......成長してるぞ!
わたしは嬉しい...
母親を大切にする気持ち、それは忘れてはいけない。
ただ、
それと同じくらい、パートナーとなる女性のことも考えていこう。
君ならできる!
