52歳、恋愛を忘れた男 ~第1話~
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証券会社勤務・52歳 敦さん(仮名)
彼女いない歴、約15年。
「このまま一人でもいい。」
そう思っていた男性が、姪っ子の結婚式で流した涙。
52歳から始まる、本気の婚活物語です。
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始まりは姪っ子の結婚式だったそうです。
最近では、親族や親しい友人だけで行う結婚式も増えていますが、
この日は久しぶりに大勢の人が集まる華やかな披露宴でした。
敦さんにとって姪っ子は、小さい頃から成長を見守ってきた、娘のような存在。
「もう結婚する年齢なんだな。」
そんなことを思いながら出席したそうです。

披露宴では、友人たちの賑やかな余興や笑い声、新郎新婦の幸せそうな笑顔。
会場全体が祝福に包まれていました。
普段なら「若い人たちは元気だな」くらいで終わるはずだったそうです。
でも、その日は違いました。
楽しそうに笑う二人。
それを見守るご両親。
幸せそうな親族や友人たち。
そして最後、新婦から両親への手紙が始まりました。
幼い頃の思い出。
反抗期のこと。
「今まで育ててくれてありがとう。」
ありふれた言葉なのに、不思議なくらい胸に響いたそうです。
隣を見ると、お兄さんもお義姉さんも涙を流していました。
その姿を見た瞬間、敦さんの目にも自然と涙があふれました。
「いい結婚式だったな。」
その一言が、何度も頭の中を巡っていたそうです。
帰宅してスマートフォンで、結婚式の写真を何枚も眺めました。
そして何気なく、「結婚」と検索。
「結婚なんて自由がなくなるだけ。」
「幸せなのは最初だけ。」
そんな記事を見つけては、「やっぱり一人でもいいのかもしれない」と自分に言い聞かせます。
それでも、検索する指は止まりませんでした。
気が付くと、「50代 婚活」「結婚相談所」「近所 結婚相談所」…。
いくつものホームページを見ていく中で、「花鯉」のホームページにもたどり着いたそうです。
振り返れば、恋愛なんてもう何年も考えず、
仕事が忙しい
コロナ禍もある
自然と一人で過ごす休日が当たり前になっていたそうです。
自分が歳を重ねたからなのか。
久しぶりに結婚式へ出席したからなのか。
親族に会ったからなのか。
嬉しそうな姪っ子を見たからなのか。
理由は分かりません。
ただ一つだけ確かなことは、その日の結婚式が、敦さんの人生を少しずつ動かし始めたということでした。
そして、その日の夜。
敦さんは、検索した結婚相談所数件に問い合わせのメールを送ったそうです。
15年間止まっていた時間が、静かに動き始めた瞬間でした。
